説明に「輝度」という言葉を使います。
「輝度」とは明るさのことですが、正確には「単位面積当たりの明るさを表す物理量」です。
リアル世界で同じ輝度の光が2つ重なると2倍の輝度になるという厳密なものです。
まずはこの画像をごらんください
真ん中の白に対し、網掛け部分は輝度が半分になっています。
暗闇でライト2つを重ねたときと同じ見え方になります。
真ん中の白は(254,254,254)の色です。これを半分にした(127,127,127)のグレーを、網掛けの代わりに塗りつぶして比べてみましょう。
(127,127,127)のグレーは50%の網掛けより暗く見えます。
RGB値が半分だと、輝度は半分よりずっと少なくなることがわかりました。
この現象は、ディスプレイが起こしています。
ディスプレイが0~255のRGB値をどれだけの輝度に変換するかのグラフです
このグラフは[ガンマ2.2のカーブ]と言われ、RGB値を255で割ってから2.2乗したものが輝度となっています。
グラフから、RGB値127の輝度は21.5%程度だとわかります。だから50%の網掛けよりも暗く見えたのです。
同様にグラフから、輝度50%に対応するRGB値は186程度だとわかります。
真ん中の白と網掛けは(254,254,254)のまま、(186,186,186)のグレーを、網掛けの代わりに塗りつぶして比べてみましょう。
だいたい同じ明るさに見えましたね。
たいていのディスプレイはガンマ2.2のカーブで変換されます。
このことを、「ディスプレイガンマがかかる」とか、「ディスプレイガンマはたいてい2.2だ」のような言い方をします。
ディスプレイガンマ、というキーワードはCGを扱うときによく現れるので、覚えておくとよいでしょう。